第4篇 その場しのぎ1
221
動けない、考えられない、何もできない。涙を流すだけの置物がここに一人いるだけで。
222
誰かが私の手をつかむ。無理やり引っ張る痛みが頭の中を整理する。
223
逃げる。今はそれだけを考えて、自分の卑劣さを思い知る。
224
降り注ぐ瓦礫の群れに叫び声。もう誰も私を引っ張ってくれやしない。
225
立ち尽くす私の視線の先に、まだ遠くすべてを壊した影がうごめいて、私はじっと見つめてる。
226
喉が焼き切れるように叫んでる。何もできない私のすべてをただひたすらにさらけ出す。
227
私を呼ぶ声にふと気が付いて。ソラが私の目の前にその姿をさらけ出す。
228
どうしたい? ソラは私に問いかける。どうしたい? 私は私に問いかける。
229
できることを教えてと、私は言葉を絞り出す。ソラはゆっくりうなづいて光を放って。
230
気が付くと私はどこかに立っている。まるで大きくなったよう。まるでソラになったよう。
#詩 #短歌 #twnovel #天に瞬く光となって
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