第3篇 崩壊4

181


みんながみんな沈んだ顔。重い足取り引きずって変わらない日常を演出するのは、気休めか。



182


コンビニに寄ってペットボトルを一本買って。ありふれた日常にそっと差し込む昨日のトレンド。



183


ひびのない道をひたすら歩いていくと、たどり着くのは学校で、視界に入る見知った顔で。



184


聞こえてくるのは無責任な噂の大群。聞きかじった憶測が私の頭を締め付ける。



185


不意に頭に浮かぶ声。吐き出したい心の叫び。揺れない空気が彼方まで。



186


私の前に広がる世界は変わらない。私の中に広がる世界は何もかもが変わってしまって。



187


一日の終わりを告げる電子音。私の思いは終わらない。日常と非日常の境に私の心が挟まってる。



188


3人でたどる朝と同じ道。他愛のない言葉の流れが少しだけ体の中を洗っていく。



189


静かなソラに少しだけ不安を覚える茜色。焼けた影が見えない跡を道路に残す。



190


スマホの音が私を世界に手繰り寄せる。耳に当て、騒ぎ出すソラを落ち着かせ。


#詩 #短歌 #twnovel #天に瞬く光となって

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