「時間」という味方
斬り伏せたスケルトンが塵となって消える。 吸収できた力は、文字通り「スズメの涙」だ。あの大剣の騎士(デスナイト)に追いつくには、一体あと何万体、何億体斬ればいいのか。気が遠くなるような徒労感に、剣を持つ手が止まりそうになる。
だが、そこで思考を切り替えた。 効率? ペース? それは限られた時間しか生きられない「人間」の悩みだ。 俺はアンデッド。眠る必要もなければ、腹も減らない。そして何より、寿命で死ぬことがない。
「……勝ったな」
論理的な確信が生まれた。 成長速度が遅かろうが関係ない。俺の成長が止まらない限り、そして時間が無限にある限り、グラフはいつか必ずデスナイトを超える。 これは勝負ですらない。ただの必然だ。
「焦ることはない。今の俺の武器は、この腐らない身体と、無限の時間だ」
そう認識した途端、単調な作業(ルーチン)が苦痛ではなくなった。 目の前の雑魚敵すべてが、俺を最強へと押し上げるための餌に見えてくる。塵も積もれば山となる。その山が完成するまで、俺は何度でも剣を振るうだけだ。
レオナルドは無心で次なる獲物へ向かった。 歩みは遅い。だが、その足取りは決して止まることなく、地獄の底で確かなリズムを刻み始めた。
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