第24話~序列決定戦(3)~

「天馬、桐流。こっちへ来てください。」


「2人とも、準備はいいですか?」

「はい」

「じゃあ、始めますよ。開始っ!」

そうして、4回戦が始まった。

最初、天馬さんは攻撃を仕掛けてこなかった。

だから、俺は攻撃をしに行った。


ばしゅ


木刀を天馬さんに向かって振るった。その瞬間、天馬さんのカウンターが入った。

「やべっ!」

間一髪でよけれた。天馬さんが攻撃してこない理由が分かった。

そして、次は天馬さんから攻撃をしてきた。俺はカウンターとかできないから、ただただ逃げる。

「はあっ……」

ここで、飛鳥みたいな異能があれば、次の攻撃がわかるんだろうけどな……俺、異能あるらしいけど、使えないからなぁ……

天馬さんの攻撃が止んだ。だから、俺は攻撃を仕掛けた。カウンターされない位置からだったら大丈夫だろうと。

木刀を振るった。カウンターはされなかったが、天馬さんの木刀で、攻撃を止められた。

「っつ」

その瞬間ささやかれた。

「序列1位の人しか見れない、書庫がある。そこに、桐流のほしい情報があるかもしれない」と


「へっ!?」

そして、天馬さんは木刀で俺をはじき返した。

どうにか受け身をとって、体制を整えた。

頭の中には、さっき天馬さんに言われた言葉が響いている。

『序列1位の人しか見れない、書庫がある。そこに、桐流のほしい情報があるかもしれない』

そこには、ちゆや、ノエルの情報載ってるのかな……?載ってるかも、しれないんだよね……?

そんなの、もう、序列1位になって、書庫に入れるようになるしか、確かめる方法ないじゃんっ!

意地でも天馬さんに勝ってやるっ!


その瞬間、俺は初めての感覚に襲われた。何かが、起きるような、そんな感覚。

天馬さんは驚いたような顔をして

「あの言葉で、異能に覚醒するとはっ……」

これが、異能の感覚なんだ。なんだか、体が軽いや。

そして、天馬さんが言った

「ギブアップだ」

「天馬。いいの?」

「あぁ。美玖先。今のこいつと戦ったら、俺死ぬからな」

「あら、天馬がそこまで言うのなら。勝者、桐流」

「へ……?」

勝ってしまった。ということは、序列1位!?

書庫にっ!入れるっ!


「あらあら、そんなに喜んで。まぁ、そうですよね。」

「美玖先、早く、終わらせろ」

「はいはい。5回戦始めますよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る