第23話~序列決定戦(2)~

「じゃあ、開始するよ~、開始っ!」

神楽さんが木刀をもって、走ってきた。そして、俺に切り込んできた。

「んっ!?」


バシュッ


「ふぅ……」

間一髪でよけた俺は一息ついた。あれは死ぬ。木刀だけど死ぬ。

そして、次の瞬間見えたのは、神楽さんが木刀を捨てて素手で殴りかかってくる光景だった。

「んよっ!?」

は?そんなのありなの??素手はない……それ只の喧嘩……あ、でも尊のこぶしよりは痛くなさそう?遅いし。

「っち」

えっ!?よけたことに対して舌打ちしないでくれませんっ!?

そんなことを考えている間に、また攻撃が入ってくる。

無理無理無理無理!

速いよっ!ん~どうしようどうしよう

そして何回か神楽さんの攻撃を受けていて気が付いた。

木刀の時は隙が無いけど、殴ってくるときは、少し殴る前に隙がある。

失敗したら、俺に攻撃が当たって俺が負ける。でも成功したら神楽さんが攻撃を受けて神楽さんが負ける、賭けだ。

でもやらなかったら終わらないしなぁ~

うん。やろう。

神楽さんがこぶしを握った。

そして俺の方に向かってきた。そして、瞬間隙ができた。そこに俺は蹴りを入れた。それがいいところに入ったらしい。

「うっ」

神楽さんがよろめいた。

「勝者……桐流くんっ」

「あ……」

勝った。そして師匠が言った。


「桐流くん。無謀な賭け、実戦でしないでよ~」

「はぁい」

無謀な賭けのことは気づかれていた。


そして師匠は元の場所に戻ると

「3回戦始めるよ~庄崎くんと天馬くん、早く来て~。僕眠いからっ!」

「眠いなら、美玖先に代わってもらえっ!というかなんで眠いんだよっ」

「美玖先に代わってもらったらどうですか?」

天馬さんと庄崎さんのツッコミが入った

「え~だって、今日の決定戦楽しみで眠れなかったんだもん」

「「「「「「幼稚園児っ!?」」」」」」

皆のツッコミがそろった。

「えっ!?なんでっ!」

「東雲。もういい始めろ」

「天馬くんっ!?理由くらい教えてくれてもいいじゃんっ!!」

「はいはい。あとでな」

「もういいよ。2人とも並んだ?じゃあ、3回戦、開始っ!」


そこからの戦いはすごかった。

多分天馬さんも、庄崎さんも異能は使っていない。木刀だけで、見てる人を呆然とさせる戦いをしている。

そして、数分後、天馬さんが隙をついて、天馬さんの勝利

「勝者、天馬くん!」

「まぁそうですよね。私なんかがかなうわけありません」

「庄崎、昔、やった時より、強くなってたぞ?」

「天馬にそう言ってもらえてうれしいなぁ、と言いたいですけど、90パーセント思ってませんから」

「そうだろうな」


「僕、眠いんだけど~」

そこに師匠が口をはさんだ。


「じゃあ4回戦からは私が審判をします。」

「美玖先ちゃん変わってくれるのっ!ありがとう、じゃあ、おやすみ~」

師匠は近くの椅子まで行って寝た。

寝るのは、はやかった


「じゃあ4回戦始めましょうか」

美玖先さんの声が響いた

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