第14編 振替休日

1 振替休日


カラス鳴く電線辿って道行けば、母の手間暇、鼻を巻く。視界の流れが激しくなって靴底擦る音響く。



2 まだ汗ばむ。


夕暮れの空に夏風恋しくて、額を流るる一滴は、分厚い上着が呼び起こす。しばし観戦入られずに。



3 夕暮れ時


鳥の群れ、空を埋めて彼方へと。遠巻きに聞こえる風が羽音のようにぽっかりと。

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