第8話 執行役員の佐々木を懲らしめる為の証拠集め

 当日の朝、緑子と美夏は会社に行き、五分ずらして裏口の警備員室で名前を書いてから美夏は、「佐々木執行役員室」と備考欄に書き、緑子は「休日出勤」と書いて入館した。一回、緑子と美夏は部に寄りカードキーを差して一旦入って緑子を待ちその後、また二人は一緒に最上階の佐々木の役員室に向かった。


 美夏はドアをノックする前に録音機のスイッチを入れてバッグの外ポケットに忍ばせドアをノックした。休日なので秘書は居なく、佐々木がドアを開けた。緑子は遠くからカメラを構えてズームさせその瞬間を連写していた。


「良く来てくれたね」と佐々木は柔和な顔で迎えた。

「おはようございます」と美夏は緊張した顔で言った。

「おはよう」と言った瞬間に佐々木は美夏の肩を抱き寄せてキスをしようとした。


「佐々木執行役員、何をするんですか!?」とかなり大きな声で言った美夏だったので、廊下に居た緑子にも聞こえた。


 緑子は(美夏、その調子よ!)と独り言。


「何をされるか分かって来たんだろ? それもこの日曜日に君はさ!」と佐々木。

「違います! 止めて下さい! イヤーッ! 佐々木執行役員が今日に来なさいとおっしゃったからです!」と美夏は声を張り上げた。


「そうやって嫌がられると余計、犯したくなるよ。うちの会社の女性の課長職はあと君を抱けばパーフェクトだからさ!」と佐々木。


「佐々木執行役員、本当に止めて下さい! イヤーッ!」と美夏は声を張り上げた。

「君のそのたわわな乳を揉むのが楽しみだったんだよ!」と佐々木。


「先日の様に辱しめをするのですか? もうそんなの嫌です!」先日はそこまでされてないのにそう言った美夏だった。


 その頃に緑子が警備員室に内線をして、「先ほどの佐久間ですが、佐々木執行役員の部屋から女性の悲鳴が聞こえているのですが、見に行って頂けないでしょうか?」と叫んだ。

 警備員は「分かりました。今、見に行きます!」と言った。


「この間は抱けなかったけど、今日は君も納得して来てくれたんだろ? 次回の人事で部次長の推薦をしてあげるからさ!」と佐々木。

「佐々木執行役員にそんな事を頼んだ覚えはありません! 私は自分の実力で……」と美夏。


「もう能書きは良いから!」と佐々木が言い、美夏のジャケットを脱がしブラウスのボタンを外していき、ブラのホックを外した。ブラウスを開きブラは捲り上げて首に絡ませた。スカートも捲り上げ、机の上に美夏を座らせた。


 そして美夏の上から下まで見てから、ストッキングとショーツを一気に脱がし、それを片足の足首に絡ませていて、その姿を佐々木はポケットからスマホを出して撮影をし出した。


 緑子が教えてくれたように佐々木にされるままでいた美夏だったが叫ぶ事だけはしていた。「佐々木執行役員、ヤメて下さい! 写真を撮らないで下さい。スカートが破れますから!」


「ブラウスが開けてブラを首に絡ませて、ストッキングとショーツを足首に絡ませているこの机に座っている君の姿は格別だよ! レイプされている女がこの俺に戒めを受けている姿は本当に最高だよな!? 正に良くあるアダルトビデオのようだからな!」と佐々木は写真を撮りながら嬉しそうに言った。


 美夏は涙を流し、鼻水を啜る音をわざと大きくさせて、「佐々木執行役員、お願いですから止めて下さい!」と叫んだ。


「今日は時間が幾らでもあるけど、君の中に入れさせてもらってから、その後に君を逝かしてあげるからね。君だって逝きたくて、ここに来たんだろうからさ?」と言い、美夏を先日のように机の上にうつ伏せにした後に尻を上げさせた。


 そして佐々木はおもむろに自身のスラックスと下着を足首まで下し、屹立した彼を差し込み抽送させた。


「佐々木執行役員! 痛いです! イヤです。本当にイヤ、イヤーッ!」と叫んだ。


 佐々木は抽送し出し、「美夏、お前のココは最高だよ!」と叫んでいる所に、警備員がマスターキーを使って役員室に入って行った。その警備員の後に続いて緑子も入り、二人が繋がっている所を連写させていた。


 佐々木は美夏と繋がったまま、警備員と緑子に「お前たち、何で勝手に人の部屋に入って来たんだ!」と叫んだ。


「この部屋から女性の悲鳴が聞こえたとの通報があったものですから!」と警備員。

「誰がそんな事を!」と佐々木の声は怒りと興奮で裏返っていた。


「悲鳴を聞いたのは私です。私はカメラを持ち歩いていますので!」と佐々木が聞きもしない事を叫んでいた緑子だった。


 佐々木は美夏から離れると屹立は萎えた状態で下半身は裸で足首にスラックスと下着が絡まり靴下と靴を履いていて情けない姿だった。


 美夏はその場にしゃがみ込んだ。その瞬間も緑子は連写して警備員の顔も撮った。そして美夏の傍に行き、服を着せ警備員に緑子は、「貴方もそこに突っ立ってないで、この女性を介抱したらどうなのよ!」と叫んでいた。


 その日は、佐々木も頭に血が上っていたのか、美夏と緑子そして警備員に、「君たちの無礼は今日だけは許してやるから、今日の事は他言無用だからな!」と言った。三人は一応、「分かりました」と言って帰った。


 緑子は美夏に写真をCDRにコピーして渡し、「これが証拠だから、後は美夏が好きにしなさいよ!」と言った。


 美夏も緑子も異動させられる事もなく、その後、社内では何も起こらなかった。美夏は少しずつ落ち着きを取り戻していった。緑子は都内の支店が自宅から近かった為と本社よりも業務が少なかったのもあり、自ら異動願いを出し了承された。それによりカレとの時間が作り易くなっていた。

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