第117話

そのまま家に帰り何事もなかったように次の日の朝を迎えた。ただ、1ついつもの違うのは頭が重くて体が怠いことだ。




「伊織ー?起きなさい。」




中々起きてこない僕に声を掛けてくるお母さん。でも、その声さえ頭に響いて辛い。




痺れを切らしたのかガチャリと部屋の扉が開いた。




「伊織?大丈夫か?」




部屋に入ってきたのは母さんじゃなくて父さんだった。だけど、返事をするのも辛くて目を開けるのがやっとだ。




「伊織、お前・・・」




そう言って、父さんの大きい手が僕の額を覆う。冷たくて気持ちいい。父さんの手は安心する。




そっと目を瞑る。遠くて父さんの声が聞こえる。

そして、母さんの声も。




「熱出してたのか。気付いてやらなくてごめんな。」




「伊織辛いよね。ごめんね。」




心配そうな2人の声を聞きながら深い眠りについた。

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