第108話

「ちっす!大さん。サボりじゃないっすよ。」




龍樹はそんな先輩たちに臆することなくへらへらと笑いながら返事をしている。




3年生から一目置かれている龍樹を可愛がる先輩もいれば、目を付けている先輩もいる。




その証拠に2人ぐらい龍樹を睨みつけ、今にも飛んできそうだ。だけど、龍樹はそんなこと全く気にしていないようにその先輩にも話しかける。





「あれぇ、針谷先輩髪型変えたんっすか?

カッコいいっすね。イケてます。」




そんな龍樹に手を出せる訳もなくただ睨んでいる。




「ちっ、うるせぇよ。

その隣にいるのは優等生くんか?」




「俺の親友っす。

先輩、伊織ちゃんが可愛いからって取っちゃダメですよ?」




まるで僕が龍樹の彼女かのような振る舞いをする。男に可愛いって言われて嬉しいはずがないよ。




だけだ、これは龍樹なりの優しさなんだ。




僕に危害が及ばないように予防線を張ってくれている。

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