第93話

「葉山さん、いつものカフェにいるよ。

お前を心配して待ってる。」




すっかり忘れていたけど話題に上がり思い出した




「っほんと。父ちゃん、おれ。」




「ふっ、行っておいで。」




葉山さんのところに向かう蓮を優しく見送る




結構ひどい怪我だったけどあれだけ動ければ大丈夫だろう




2人が上手くいくことを祈りながら蓮の背中を見つめる




「仁、ありがとうな。」




そのありがとうにはいろんな意味が込められている




「ああ。」




「仁は好きな子いないの?」





「俺はいない。」




女なんて暫くいらない




今回の件で心の底からそう思った




「親父・・・あのさ、」



さっきから雪夜のことが気になって仕方ない




「東條雪夜。さっきあそこにいた聖夜の兄は俺の大切な友達なんだ。」




俺が初めて親友だと思えた男




「あいつ、悲しそうな顔してた。

俺、雪夜と・・・。」




友達で居たい。




そう言いたいけど親父の話を聞いた後じゃ言えない




親父のことを考えると東條とは関わらない方がいいんだと思う

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