第84話

「だから俺はここが嫌いなんですよ。

あなたと話したくても必ず周りから野次が飛んでくる。俺はこの家が死ぬほど嫌いです。」




そうはっきり告げる




その言葉から、表情から親父が本気でこの家を嫌っている事が伝わってくる





その答えにほんと一瞬僅かに表情を歪める老人





少し間が空いて溜息をつき優しい顔で俺たちを見つめる




「・・・雨音は元気ですよ。

それと、子供は6人。他に息子が3人、娘が1人居ます。

俺は子供達を愛しています。

俺が憧れた"普通"の家族になれました。」




そして、老人にそう告げると俺たちの頭にポンと手を置く





「俺にとってこいつらは宝物です。

だから、俺の大切な家族に手を出す奴らは誰であろう容赦しない。」




そう言い切った親父は誰よりも格好よくて輝いている




それと同時に俺たちでも分かるような殺気を放つ




それは、老人と同等、いやそれ以上かもしれない




「・・・分かった。天傑、今回はこっちが悪い。

聖夜を連れてこい。」




老人は当事者であるあの男を連れてくるように後ろにいた男に声を掛けた

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