第25話

「桐生!お前はやれって言ったことさえできないのか!?」




いつも通り仕事をしていると俺のデスクまで来て怒鳴ってきた部長




「もう、いい加減にしてくれよ、クズが。」




はあ、またか。




最近特に目を付けられていて当たりがキツイ




「・・・。」




いつもなら気にせず受け流せるが今日は特に体調が悪い




この人の相手をするほど元気がないんだ





「・・・っすいません。」




ああ、やばい




そう思った瞬間、この間同様に目の前が真っ暗になった




遠くで部長の怒鳴る声が聞こえる




「またかよ、病院なんて連れてくな。

親でも呼んで連れて帰らせろ。

もうこいつはクビだ。」




もういいや、どうでも。




そう思うほど俺の精神状態は正常ではなかった




次に目が覚めた時、状況は理解できていた




流石に二度目はないな




自分でもそう思う




なによりも父さんに迷惑をかけてしまった




「ごめん、父さん。」




目の前にいる父さんに謝る

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