第11話

自分の納得する人生を送ればそれは最高の人生だったって思えるから。



実際、父さんは仕事より俺たち家族との時間を選んだ。




祖父であるたっちゃんの会社で働いていることにはなっていたが殆ど家で過ごしていた父さん。




近所の人や周囲のひとたちに陰口を叩かれることも少なくなかった。




働きもせず、家で子どもの面倒をみたり家事をしている




奥さんに働かせて自分は遊んでいる




たっちゃんのお金をもらって豪遊している




ありもしない噂を流された




でも、そんなの嘘だ




俺たち兄弟5人を育ててくれた




母さんの代わりに家事全般をこなしていた



子どもの面倒、学校行事、送り迎え、弁当作り、勉強、旅行など俺たちがなに不自由なく幸せに暮らせるように必死にこなしてくれた。



熱を出した時は夜寝る間も惜しんで看病してくれた




5人も子供が居たにも関わらず平等に俺たちを愛してくれた




そんな父さんを悪く言われ腹が立った。




だけどその反面、思春期の頃はそんな父さんが恥ずかしいとも思った。

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