第35話

深雪「あなたが政樹だ……!

本当の政樹だ!」


私は叫んで

目の前の彼に抱きついた


涙が止まらない


後から後から溢れて

もうどうにもならなかった


深雪「ごめんね

ごめんね、政樹


私もね

あなただけが好きだよ


政樹……

生きてる内に言いたかった」


私が思いの丈を打ち明けると

彼は優しく抱き返してくれた


その切ないまでの温もりに

私は再び涙した

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