第5話

須藤組 頭side



「こっから通えばいいだろ。」




「はぁ、...分かりましたよ。」




赤羽の命令には絶対忠実なクロは、その赤羽から紹介された俺の頼みは断れない。




「よし、決まりだ。」




「荷物とってくるんで一旦家帰ります。」




「あぁ。」




こいつがフードをとった時、確かに顔の綺麗さには驚いた。



しかし、それよりもこいつはもっと冷たい目をしていると思っていたんだ。



あいつの仕事の記録を見てそこにはどうしても感情があるようには見えなかったから。





けど違ったな。


ちゃんと目には光があって、どんな無感情な人間が現れるのかと身構えていた俺が馬鹿だったと思い知らされた。









荷物を取りに一旦帰って行ったクロの後ろ姿を見て、俺はあいつへの興味をさらに膨らませていった。

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