第4話
いや、学校での私と同じでいいか。
わざわざ違う性格を作る理由がない。
「クロ。フード取れ。」
急かすような彼の声に俺はフードをとった。
「何ですか?本当に世間話をしに来たってことですか。」
すると、彼は目を見開いて固まってしまった。
そうして、少しの間沈黙が続いた。
「お前、綺麗な顔してるな。」
暫くしてやっと発した言葉がこれ。
自分の顔は自覚はしているが...、瑠樹の親なだけあってこの人もかなり綺麗な顔をしているためそう言われてもあまり説得力がない。
「...。」
「...なんだよ。喋ったと思ったらまただんまりか。」
「...いつまでですか。」
瑠樹と会ってしまったら中々厄介なことになる。
まぁ、瑠樹はマンションで一人暮らしだし滅多に帰ってくることはないだろうけど。
「はぁ、あからさまに嫌な顔しやがって。
俺が満足するまでだ。」
自己中??
「俺、学校あるんすけど。」
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