第24話 寝不足はお肌に良くないのに
―――結局ほとんど眠れないまま、朝が来てしまった。
しかも寝る前にチキン食べちゃったし、私はなんて肌に悪いことを...。
でもとりあえず考えはまとまった。
めちゃくちゃ緊張するけど、行くぞ...。
♪ピンポーン
二兎の家のチャイムを鳴らすが、反応がない。
まさか、またいなくなった???
一気に不安になって合鍵で家に入る。
二兎の部屋に行くと、二兎はまだぐっすり寝ていた。
コイツ...マジで眠る才能が溢れすぎじゃない???
「二兎!!!起きて!!!」
そういえば10年前からほぼ毎日、こうやって二兎のことを起こしてきたな。
そう思うとなんだか笑ってしまった。
「ん〜...今何時?」
二兎が目をこすりながら言う。
「6時よ!」
「早すぎるだろ〜...」
「私はアンタと違って寝てないからね。」
「おい、もう若くないんだから徹夜なんかしちゃダメだぞ〜」
「うるさいな〜!昨日“明日の朝ちゃんとに気持ち話す”って言ったでしょ?私は約束は守る人間なのよ。」
「それにしたって6時は早い...」
「いいからさっさと起きて顔洗ってきなさい!」
二兎をなんとかベッドから起こして、洗面所に連れて行く。
「それじゃ、リビングで待ってるからね。しっかり目ぇ覚ましてから来なさい。」
「うぃ〜。」
二兎があまりにも普段通りすぎて、さっきまであった緊張がどこかに行っちゃった。
そんなことを考えながらリビングで待っていると、さっきまでとは別人みたいになった二兎がやってきた。
「あ、愛、おはよう...」
ちゃんとに目が覚めて、改めて今の状況を把握したみたい。
そんなに緊張されたらまたこっちまで緊張しちゃうじゃない!やめてよ!
しかもなかなか席につこうとしないし...あ~、もう!
「おはよう二兎。とりあえず、座ってもらっていい?」
「座る前に、良い結果か悪い結果か教えてもらいたい...」
「いやいや、それはあんたの受け取り方次第だから。」
「え〜!なんだよそれ〜!ケチケチしないで教えてくれよ〜!」
「往生際が悪いわよ。いいから、早く座ってちょうだい!」
二兎が怒られた子供みたいになりながら席につく。
私は一度大きく深呼吸をしてから、話し始めた―――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます