「ここって」

連れてこられたのはお墓だった。しかも

大野家大野ジンと書かれたお墓の前まで連れてこられて。

「このお墓奏ちゃんのお父さん」

「覚えてないと思うけどあったことあるんだ俺ら」

そう悲しそうな顔を2人ともしてるので私もつられて悲しくなった。

私そういえば父親のことよく覚えてないなぁ。なんで？

「小さい頃会ってるの‘ドール’ジン君の店でね」

え、いやでも誰もって私には教えてくれる人なんていないじゃないか。

「今奏が働いてる‘ドール’俺達と俺たちの父と奏、ジンさんで会ってるんだ。今一緒にいるのが不思議だよ」

なんだそれ。遊ばれてた？それとも。

「最初から知ってた」

「うん」

2人とも笑顔で頷きやがった。この双子め。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい