餅つきパーティー
毎年年末になると近所数軒で集まって餅つきパーティーをやる。
普段餅つきパーティーなんて名前では呼び合っていないんだけど、前日に見たちびまる子ちゃんで花輪くんが「餅つきパーティー」と言っていたからなんとなくそう呼んでみる。
この餅つきパーティーは近所の子供達に餅をつかせるのが目的で開催される。
独身の身からすればそれほど楽しくはないけど、子供が餅をついている姿とは情緒深い。
子供たちは自分の身長よりも高い杵を、親に支えてもらいながら一生懸命に振っているいる。
たまに杵の狙いがズレて臼の角に当たり、その木片が餅に紛れ込んだりもする。
あまりにもか弱そうな子も、いつかは一人で杵を持てるようになるかと思うと成長とは不思議なものである。
つきたての餅はまぁ美味いような気がする。
餅は特別に好きなわけでもないので、美味いとか不味いといった感覚があまりわからない。
でもただの切り餅よりは美味いのだと思う。
正直、餅も近所付き合いも好きな方ではないので、心待ちにしているイベントではない。
むしろ億劫なくらい。
でも毎年これが年末最後のイベントなので、終わった後には重りを外した後のような身軽さがある。
後は身軽な心と体で好きなだけ本を読んだり、映画を観たりして大晦日を過ごす。
餅つきでつきものが取れるとは、なんとも皮肉である。
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