体感時間

時計の針が昼の12時を過ぎると一気に夕方みたいな感覚になる。

14時なんてもはや一日の終わり。

16時くらいには「今日も何もできなかったな」と反省する始末。


「1日」の感覚の全てを午前中が独占している。つまり僕の1日は5時間しかない。

やるべきことは全て午前中にする。

できなかったら落ち込む。

まだまだ長い午後があるのに。


これは体力的な問題なのか精神的な問題なのかはわからないけど、体感時間が年々ずれていっている気がする。

犬が人間の約5倍の速度で歳をとるみたいに、皆が過ごす1日の中で僕だけが2日分くらいの時間を過ごしているような感覚。


子供の頃は学校から16時に帰ってきて、18時まで友達と遊ぶなんてことを当たり前にしていた。

バイタリティがすごすぎる。

今や16時からなんて何もする気が起こらないのに。

10分休憩でもグランドに走り出していたあの頃の時間感覚を取り戻したい。


友達にこのことを話したら、僕ほどではないにせよ同じような感覚があると言っていた。

その友達曰く14時はもう夕方らしい。

皆大人になるにつれて時間感覚がズレていっているのかもしれない。

人によって時間の進み方が違うという相対性理論を体で理解し始めている。

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