第11話 『はずれ』スキル
「ん?違う違う。
ハズレスキルじゃなくて、『はずれ』スキル。
『はずれ』と言うスキルのことさ!」
『はずれ』ってスキルすか。
聞いたことねぇっすね。
「『はずれ』ってスキルは聞いたこと無い、ここにいる人間にはそんなスキル無いと思うぞ。」
「隠しスキルだからさ!
通常、職業に合ったスキルを貰うのが普通だ。
だがボクのように『推理』『推論』スキルではなく、『アタリ』スキルと言う広域スキルが宿る事がある。
勿論、『推理』スキルもある。
『鑑別』スキルで表示されない隠しスキルさ。」
みんな驚いてるっす。
アリス坊ちゃんだけ、なんか面白そうに笑みを浮かべてるっす!
怖いっす!!
「隠しスキルなのに自分で気付けたのか?」
「ボクのスキルは主張が激しいからね。
『推理』してけばすぐ分かったさ!」
「…成る程、本当の『はずれ』スキルがあるのか。
面白い!!!!」
アリス坊ちゃんの悪いクセが始まったっす!
「『大聖女』『秘書』も『はずれ』スキル候補だぞ!話しに入れ!」
「…ブツブツだいたいわたく……へっ?なんの話しですの?」
ずっと後ろでブツブツ言ってたっす。
『秘書』さんも前に出て来たっす。
「私もですか?」
「他の生徒は?」
『寮母』さんが応えるみたいっす。
「まだ入学式まで間があるので、今来てる新入生はこの2人だけよ。
その候補って私もかしら?」
「それよりもアリスティア…」「アリスでいよ」「んじゃアリス…いい加減スキル呼びじゃなくて、名前で呼んでいただけません?
…スナッチでよろしいですわ。」
「私はマーチで、お願いします。」
ウチも言っとくっす。
「ジャバと呼んでほしいっす!」
「話しはまとまったかな?
『寮母』さんは前から居られるんですよね?
はずれ始めたのはここ数ジカン。
つまり新しく来たその4人が候補って事だ!」
「では、部外者の方は外で話して貰えるかしら、何時までも部外者の方に居られると『寮母』として問題があるから。」
軽く怒られたっす。
「おっと、申し訳ない。
みんな外を歩きながら話そうか?」
「良かろう!」
寮のエントランスから出る事になったっす!
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