第6話 そんなこんなで…

 『大欠伸』スキルの検証と学園入学の準備で数カ月経ったっす。

「そろそろ王都に出発する時期っすね。」

「ほんとなら、もう少しいろんな人の『ハズレスキル』を検証したかったけど…『無職』はいても『ハズレスキル』ほどのスキル持ちはこの領にはいなかった。

王都の自由区なら『ハズレスキル』持ちも多いだろう。


『ハズレスキル』になれなかったが、王都の学園に行けるようになったのは良かったかな?」


「まぁ今から出れば余裕で入学式に間に合うっす!」


王都はそこそこ遠いっすからね。

「『御者』職のハンプティとダンプティを呼んで来るっす。」

まぁアリス坊ちゃんのスキルなら座学はぜんぜん問題無いっすからね。

その分ハズレスキルの研究に当てる気満々っすね。


「王都の学園は上級職以上の人バッカっすからね。」

「気分の落ち込むこと言うなよ…

学園内にハズレスキル持ちは期待してないって。」




「連れて来たっす!さぁ!出発っす!!」


「ハンプティです。」

「ダンプティで〜す!」

「「よろしくお願いします!」」


双子の姉妹で同じ『職業』なのも珍しいっすから道中お話楽しみっす。

まぁ坊ちゃんは興味なんてねぇんでしょうけどね。


親御さんも出て来られたっす。

『領主』の仕事も忙しいっしょうに。


「んじゃ、オヤジ・オフクロ 行ってきます!」


「ああ、気をつけてな。」

「病気や怪我や…とにかくいろんな事に気をつけて元気に帰って来るんですよ。

…あと忘れ物は?足りない物はありませんかっ!?」

「かあさん!!ちょっと落ち着こうか。」


心配性っすね。

「まかせてくださいっす。

アリス坊ちゃんの面倒はちゃんと見るっす!!

ハンプティ出発っす!!」


「行ってきます。」

「「行ってらっしゃい」」

ハンプティが鞭を入れる。


「ハイョ〜!!」


────────────

あけましておめでとうございます!!

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