第6話
??
かずから電話がかかってきた。
しゅーとが、死んじゃったから話を聞きたい、会って話がしたいと。
いいよと言った。別に、隠す事もない。
「仕事が、終わったらそっちに行くよ」
「ありがとう、待ってる」
「仕事があるからじゃな」
数分沈黙があった後に、自然に電話を切っていた。
正直、めんどくさい。
やはり、今日も、寒い。布団とまるで別世界にいる感覚がする。
警察からも、事情聴取させられては
……いないけど。
殺したのも、自分がやったようなもんだし…
かずがどう、切り出すのかが楽しみだ
一人で居るには、少し狭い部屋でそう呟いた。少しは、ポジティブでいられると思っているから。
笑顔で、いられた気がする。
しゅーちゃん、あっちで待っていてね☆
かずside
まもなく、ー番線の電車がまいります
危ないですから…
聞きなれた駅員のアナウンスが鳴り響く。
はやく、はやく、あいつに会わないといけない。
胸の違和感がなくなって欲しいからだ。
電車が、止まり、ドアが開いた。
乗ろうと思ってドアの先を見た瞬間、
見慣れた姿がいた。
いや、学生の時になっているあいつがいた。
「なんで、ここに居るんだ?てか、なんで、学生服なんて着てるんだ…?」
「久しぶりだね!覚えてくれていたんだ」
「てか、かず、今の時代にあたしは居ないんだよ」
「しゅーちゃんもその一人」
「な、何を言ってるんだ…?」
「むしろ、あたしがいいたいよ」
「しゅーちゃんをころしたのは、あたしだよ、」
「頭が困惑しているから、整理させてくれ」
「なんで? この世界には、あたしもしゅーちゃんも居ない、で、あたしがかずをころした」
理解出来なかった。
居ないなんて、そんな現実があるのか?
ちゃんと話していたじゃないか?
オーディションの合否を見ていたのを、誘ったら断られてしまった事も、覚えている
「ちゃんと、夢から覚めないといけないね」
パチン。と軽い音が聞こえた。
真っ暗な誰一人も黙視出来ない。
「もう、さっさと思い出してよ!かず」
「あなたも、人間じゃないの
そして、あなたが、指示したのよ。かず」
何故か、頭の中で、言われた内容が、フラッシュバックしてきた。
俺は、ここから、遠く離れた地球で暮らしていた
俺らが、仲良くしていたのに。裏切られて、何も信じられなくなり、ころすと指示をした。
あいつがころしている場面が浮かんできている。
「やっと思いだしたのか。遅いよ」
「人間だ。俺は」
「違ったか~ まあ、いいや」
「かずを返して欲しかったら、かずの命をちょーだい☆」
「頭がついていかないと言ってるだろ」
「肯定しないと、かずも同じようにころすよ」
あいつは、背筋が凍るような笑顔を浮かべていた。
関わりたくないと、悟ってしまった。
俺から言ったから、引き下がれない。
気がつくと、自分の部屋にいた。さっきの事は覚えている。
夢…だったのか?
時刻は、夜になっていた。22:30分。
もう少しで、次の日にちになる。
クリスマスになる。
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