ソサエティ・イズ・オーバー!

 一の二の三の、四超えて今は五? 頑丈な外骨格だけ残して、未来は今日も傍らを流れて過去になっている。何もしていない今日に嫌気が差して、散歩をした道中で派手に蹴っ躓いて、誰かに見られていないか不安がって、誰もいないのでヘラヘラしていたら通行人が怪訝そうな顔をしていた。顔から火が出てショートしそうだ。今日も三遊間は抜け放題だ。千本ノックも意味がない、今日も玄関は僕しか通らない。くだらない広告が友人のふりして携帯を鳴らすからうざったい。今日もあの子に送ったLINEの返信は来ない。

 例えば今日みたいな夜を、ご先祖さんはどう乗り越えたんだろう。スマホも電気もなくて、行燈がある程度の暗闇で、何を考えただろう。でも結局、文通はしてたろうし、昔は駅に黒板があったらしいし、結局いつだって変わらないんだろう。じゃあ次はどうなるだろうか。思うだけで遠くの誰かに言葉が伝わるだろうか。それはやだな。でもまあ、いつでもどこでも繋がるような今も十分嫌だけど。結局、そうなったとして着拒がいいところで、はあ、余計なことを考えなければよかった。結局どっかで破綻するなら、今この社会がさっさと終わってくれないだろうか。今しがたすれ違ったっぽい死神は、僕じゃなくてそれ以外を皆埋めてはくれないだろうか。そんなことを考えているからちっとも人生は良いほうに進まないんだろうな。なにか、派手にぶっ壊れてはくれないだろうか。退屈な社会なんて捨てて、山椒程度の刺激的な日常に潜りたいもんだ。

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