第25話

「私、先行くね。新幹線の時間があるから」





そう言葉を残し、これ以上ここにはいられないと足早に会場を後にした。


愛子にはまた改めて、お祝いのメールを送っておこう。













愛子たちが挙げた式場は、私がまだこっちにいる時にはなかった真新しい建物だった。




駅から徒歩10分と好立地な場所にあり、遠方から来る私のような出席者には、本当に都合がいいなと歩きながら思った。



式場だけでなく見たことのないカフェや雑貨屋などが多く並んでいて、懐かしいと感じるよりも、どこか知らない街に来ているようだった。




当たり前だよね。


この街を出て、もう7年も経つんだから。







ーーー彼とは高校卒業以来だから、11年。


もう、11年もの長い年月が過ぎたんだ。





この街並み以上に、私はもっと、変わってしまったんだろうな。



きっと、彼も。

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