第26話

私を預りたいと申し出たのが深山家側だという、おじさんのその言葉は決して嘘っぽくはなかったけれど。




うちの親が深山家をお世話した事があるなんて、やっぱりピンとこないから、おじさんが私に気を使わせないために、そういう事にしておいてくれたのだと思っていた。





でも。





この部屋の気合いの入り方を見たら、深山家側が私を預かると申し出たという話は真実なのだと思えてくる。





だって。






うちの親から頼まれて、仕方なく預かるのだとしたら、こういう手のかけ方はしないだろうから……。








いや、しかし……それにしても……。






何を思って、このインテリアになったんだろう。






年頃の女の子を迎え入れるなら、こういう部屋じゃなきゃマズイとでも思ったのかな?





そりゃあ、私だって、小さい頃は絵本の中のお姫様に憧れてたし、こういう少女趣味なお部屋で暮らしてみたいと思った事もあるけれど。





この春大学生になろうという私としては、もう少しシンプルで大人っぽい部屋の方が落ち着くというか……嬉しかったというか……。





「いや………贅沢いえる立場じゃない……か」





諦めの呟きを漏らし、手にしていたコートを仕舞うべく、クローゼットの華奢な取っ手に手をかける。





「うっ!?」





その扉を引き開けたその瞬間、私は、本日何度目かの混乱に陥った。





何故なら、クローゼットの中にかかっている服が全て………普通のそれではなかったから……。

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