第142話

「そ……それは……なんとお詫びを申し上げてよいやら……」





「いいえ。私の方は構いませんよ。もしも気分が悪かったり、どこか痛むようでしたら、病院にお連れしますが……」




彼は微笑みながら、私を気遣うようにそう申し出た。




痛いと言えば……。




膝に鈍痛を感じるけれど……ジーンズを履いているのでその原因は確かめられない。





多分、倒れたときに地面に打ちつけたのだろう。





その他は、身体全体がちょっと気怠いぐらいだろうか……。





この現状に気が動転して、別の意味で吐きそうだけど、病院に連れて行って貰う必要は全くない。





「いえっ……大丈夫です。ご迷惑をおかけしてすみませんでした」





私は畳んだ毛布をソファの上に置き、深々と頭を下げた。





頭を下げた瞬間ちょっとふらついたのは、多分、慢性の寝不足と食欲不振の所為。






「あまり顔色が良くありませんね」





そう言って、心配そうに私の顔をのぞき込む彼。





その彼の表情に……私の胸は大きく高鳴った。

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