第133話
「……ううん、そうじゃないの。今日はご迷惑をかけたお詫びに……。うちの息子、ここの幼稚園のクリスマス会で怪我したから」
傍らで突然打ち明けられ、私も思わず立ち止まってしまっていた。
「え……そうだったんですか……」
「ここの幼稚園は卒園して1年目の卒園児もクリスマス会に招待してくれるの。で、喜んで出かけたのはいいけれど、久しぶりに会った友達とハメを外して」
「はぁ……」
「ほら、そこの建物の非常階段、見える?立入禁止のロープをくぐって、上まで上がっていって……友達と2人で手すりに跨って遊んでて、うちの子が落ちゃって」
佐々木さんは私の隣に身を寄せて、園舎をふり返り高く指さした。
彼女の指し示す方向には、建物の脇に備え付けられた白い手すりの外階段があった。
幼稚園の非常用設備だからなのか、その階段に添って滑り台もついている。
あの滑り台の方を転がりながら滑り下りたというならまだしも……階段の方から落ちたとなると……それは大変な事故だったと思うのだけど……。
あの高さから落ちて、大した怪我もしないで済んだなんて……ホント、奇跡だ。
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