第108話
「確かに、ケイがこうして傍にいる事は非現実的な現象だけど、そんなのとっくに関係なくなってる。こうして毎日会えれば、楽しいし、幸せだし……」
震える声を振り絞って、私は必死に訴えていた。
気持ちが繋がっていればいい、なんて、綺麗事を言うつもりじゃなくて。
本当に、今の私には、ケイじゃない誰かを好きになるなんて……出来そうにないから。
それなのに、現実的じゃないなんて、面と向かって言われたら……。
私……。
「ケイがいてくれるなら、それでいいんだよ。人間の彼氏なんて要らないし、結婚なんかしなくてもいい」
そうだ、要らない。
リアルな恋愛も、結婚も。
今の私には、そんなもの、ケイと天秤に掛ける価値すらないように思える。
『いつ、セリカを独りにして消えてしまうとも分からない。時を重ねていればいるほど、その時の孤独感は大きいだろう。そんな思いを君に強いると解っていて出来ないよ……それに……』
目を閉ざして俯いていた私の隣で、ケイは落ち着いた声で言葉を続けた。
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