第102話

私は彼に、事の全てを話した。





ケイが初めて人の形を成したあの夜の涙の理由と。





矢野ちゃんに噂を流して貰った事と。





今日の出来事を。








口にすればするほどに、自分も、景山さんも、いい歳をしてバカみたいだと思えたし。





彼がいるとかいないとか、職場で噂を流したり、それにいちいち反応していたり……そんな暇があるなら仕事をしろ、と言いたくなるほど、自分の囚われていた物事が酷くくだらない事に感じられた。





会社を遊び場と勘違いしているのでは?と、自分でも呆れてしまうような事ばかり。





ケイは始終、真面目な面もちで話を聞いてくれて、相槌も打ってくれていたけれど、ケイから見れば、きっと、私も景山さんもさぞや愚かな人間に思えた事だろう。





すごくくだらない事だ、と断って話し始めた事とはいえ、本当にくだらない事を聞かせてしまったと、恥ずかしくなってしまった。

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