第67話
確かに、一般的にはいい事だと思う。
だけど、私はそれをした所為で、今回のような事態に陥ってしまっているのだろうし……。
「本来はいい事なんだけど……私みたいに、彼氏無しで八方美人やってたら、今回みたいな誤解を招く事もあるんだろうな、って……」
「うーん。安原さんは正直過ぎるんですよ。嘘でもいいから『私、彼氏いま~す』って、言っておけば楽なのに~」
矢野ちゃんの思いがけない言葉に、ギョッとして彼女の顔をのぞき込んでしまっていた。
「……まさか、矢野ちゃんっ、彼氏いるっていうのは嘘なのっ?」
「いえ。本当ですけど?」
そう、満面の笑顔で即答されて、両肩の力がぬけてしまった。
「あ、そ、そうなんだ。でも、そうだね……嘘も方便か~。それも処世術の1つかもね……」
「もちろん、社内でいい人見つけたい~、っていうなら別ですけど。……職場では、彼氏がいるって思われている方が、何かと楽かもって思います」
物言いは安穏としているけれど、彼女の考え方は大概的を射ていて、いつも感心させられてしまう。
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