第45話
悔しい。
なんなの、あの人。
卑怯な手を使ってみたり、人の所為にしてみたり……。
その上、あんな一方的で勝手な言い方……。
もう、最低っ。
最悪っ。
「っ……あっ!」
足もとを取られて前のめりになった瞬間、視界が大きく反転した。
ベチッという鈍い音をたてて両手と両膝を地面につき、四つん這いの体勢のまま衝撃の余韻をやり過ごす。
「つっっ~………」
住宅街の薄暗い路地のアスファルトは真冬の外気で冷やされている筈なのに、擦りあてた膝も掌も、その冷たさを感じていない。
摩擦で皮膚が麻痺しているのか、かじかんで感覚が鈍くなっているのか、酔っていて頭が朦朧としているからか、原因は分からないけど。
転んだという痛みや衝撃よりも、景山さんから受けたダメージの方が大きくて。
冷たさも、痛みも、汚れも、全てどうでもいい事のように思えていた。
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