第39話

「気分悪~~っ!!」




頭の中に留めきれず、思いっきり声に出してしまっていた。




数メートル先で携帯電話に耳を傾けていた男の人が、ギョッとした顔でこちらを見ている。




……やばい。





今の私も、困ったチャンに成り下がってる。




私は恥ずかしくなって、慌てて視線を足もとに落とした。




その瞬間、



「!?」



いきなり背後から肩を掴まれて、私の視界と身体は大きく揺らいだ。




「おい、大丈夫か?」




そう、問いかけてくる、聞きなれた声。




私の身体を背後から抱える腕。




お酒の匂いに混じって鼻を掠める微かなトワレ。





嫌だ。




この人に身体を委ねるのは。




でも………足に踏ん張りがきかなくて、体勢を整えられない。




抗えない。

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