第14話

ちっぽけな私たちができる事なんて、数えるほどしかない。


「ねーキミ。今ちょっと時間いいッスか」

「え、えと、私に何か御用でしょうか……?」

「例の先輩のこと追ってるんスよね。ちょっと協力してもらえないッスか?」


 やりたいことなんて誰にも言えなくて、独り静かに濁流みたいな日々に耐えることしかできなかった。


「さっき見たぁ?フェルカくんと文芸科の委員長が教室に二人きり!」

「え、何?デキてんの?早ない?」

「えー!?ウチ、フェルカくんタイプだったんだけどー!」

「励ましのファミレス女子会待ったなしやね」

「ねぇハル聞いてる?」


 それでも、消えていく物語を遺したくてただ手を伸ばした。


「何、今の……犬?」


 コンテストまで1か月。私達は歩き始める。

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