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第12話

授業が終わって生徒がいなくなった教室は、自分の存在がどれだけ小さいかを突き付けてくるから嫌いだ。この空間ですら完璧になれない、ちっぽけな自分じゃ、何もできるわけないって言われてるみたいだった。

 席に座ったまま教室を見渡す。広い教室だ、でも今はそのほとんどを小犬たちの毛並みが埋め尽くしている。


「行こうか」


 駆け出した小犬の後を追う。机の横にかけたトートバックを持って資料室へ足を向けた。

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