第8話

「やっぱ幽霊とかの類だったんですよ、雨の日の時も怪しかったし!」

「哀斗くん、意外と幽霊とか信じてるんだね」

「信じてません!!」



 結局、陽さんはどこを探しても見つからなかった。そもそもなんで夏休みに学校へ来ていたのかもわからないのだ、誰かに聞こうにも情報が少なすぎる。

 そういえば陽さんはほとんど日陰で過ごしていた。暑いからだろうだと思っていたが、幽霊って暗いとこで出るイメージあるし、ほら、なんかソレっぽい。


『一応、君らの先輩になるかな』


 一応、って。もしかして陽さんは本当に幽霊で、学校にいたのはずっと前だったから……?ツウと背筋に冷たい汗が流れるのを感じる。夏だよな、今。



「ま、何はともあれ最初のお客さんの依頼は大成功だったね!」

「いや成功って言うんですかコレ……」



 僕たちは今、件の花壇にいる。



「まだ咲いてもないですよ」



 相変わらず薄暗い花壇には、よくよく見ないと見逃してしまいそうなほど小さな芽がヒョコと顔を覗かせていた。




 答:俺と君ら。

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