おわり

第16話

「志望校の変更?」



 憂鬱な月曜日。進路希望調査票を書き換えて担任に差し出すと、その人は不思議そうにしながら受け取った。

 当然だろう、今までなあなあで済ませてた奴が急に県外の大学に行きたいです、なんて。よく反対しなかったよな、うちの家族。



「お前が決めたんなら止めはしないが県外だと何かと面倒だぞ?」

「わかってます」

「なんで変えるのか聞いてもいいか?」

「ンな大層な理由じゃないですけど……」



 首から下げたチェーンに付けられたビー玉の欠片に触れる。姉貴に必死に頼んで作ってもらった物だ。手間賃だとかで金まで取られたけど、多分この世で一番キレイにしてくれたと思う。

 諦めないって約束しちゃったし、破ったりなんかしたら本気で怒られるだろうしな。



「やりたいことができちゃったんですよ」



 待っとけ、来年はオマエの知らないことばっか話してやるよ。それで悔しがった彼女をいろんな場所に連れてってやるんだ。

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