第15話

「悪かったって」

「うぅ……ズビ、うぇぇん……」

「勝手に諦めたりとか、もうしないから」

「……ズッ、……信用できません!!」



 ビー玉片手に泣きつかれるほど泣いて、落ち着いたころには海岸はもう薄暗くなっていた。

 どうにか少女も泣き止ませようと声をかけるも、半分意地にでもなっているんだろう、全く話を聞いてくれない。



「だったらさぁ」



 仕方ない、最終手段だ。

 断られたらダセェし言いたくなかったんだけどな。そんなカッコつけられるほど俺も余裕がない。



「来年も、会いに来て。……確かめに来てよ」



 どうかこの縁が切れないように、って必死なんだよ。

 目を見開いて俺を見上げた彼女のビー玉に、パキ、とヒビが入る。



「……失くしたら怒りますよ」

「失くさないって」

「未来を諦めてても怒りますよ」

「わかってるっつってんだろ、何回言わせんだ」



 そんなに信用ねぇかな、まぁそうだろうな。



「……約束、忘れたりなんかしたら……!」

「忘れねぇよ。絶対」



 だから、観念して未来の約束をしてよ。

 差し出した小指は彼女には届かなかったけど、涙でグシャグシャの顔で応えてくれたからいいとしよう。

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