第53話

じゃ、ねぇよ。

よくねぇよ。





「それで、何で君がここに」




腐る程毎日毎日接するイケメンの類には言うまでもなくうんざりしているけど、まあ、啓はいい。


"うち"のにはいない、ふわりとした感覚が漂っている。


それでも、目を細めたいくらいには眩しいけど。



だって啓と、あと、塩味 智途(Shiomi Tomomichi)とかがいるこいつらのグループは五人だけど、そんなに要らないと思うけど、啓が格好良いと思う。



でもここに来てほしいとは思ったことないな。




「もっもっもっもっ」


「?」


「もっもっもっもっ」


「ちょっと、煩いんだけど何」



ソファに寝そべったままで顔だけを啓の方へ向けていると、デジャヴ感が押し寄せた。


あ、啓と塩味はよく来るのかそういえば。何故か。




「あ、そうだった。智来ませんでした?」





お前の仲間の塩味は、バナナ食べたら忘れられてしまうような残念な奴なんだね?

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