第7護衛隊群海戦記
3年前、2022年後半、小6のときに人生で初めて書いた小説。
プロローグ
冬の東京湾の海中を1隻の潜水艦が進んでいた。
「レーダに反応あり」
「感三」
「距離200000」
「「暗号を受信しました。」」
「「我が国のものではありません」
『奴らか』
「我が艦に向かってきます」
『対水上戦用意 』
『ミサイル装填』
『面舵!』
「高速推進気音接近中!」
『防御魚雷発射』
「間に合いません!」
「前部魚雷室浸水!」
「「エンジン、止まりました」」
「艦橋に浸水多数」
『もう終わりか』
「『爆発音、撃沈しました。』」
『なんだったのでしょう』
『『一応本部には連絡しとけ』』
雪が降る東京湾で起きたこのことが第三次世界大戦の日本の運命を大きく変えることになったとは[うみたか]の乗員が知るわけもなかった。
第1章 始まりの時
2028年、ウクライナ、キーウ上空に1発の飛翔体があった。それは5年に及んだ戦争の終結を示していた。2022年に始まった戦争は、両国30万の死者を出し、ロシアのウクライナ占領で終わった。それは、世界の終末が見えた瞬間だった。このことを受けてNPTや国連の抑止力はなくなり、世界は核軍拡へと進み出した。それは日本も例外ではなかった。日本の防衛費は年々増加。しかし、中国による輸出規制や産油国の東入りにより、日本の経済は、破滅への道へ進んでいた。。その防衛費で新設されたのが、第5,6,7,8,護衛隊群だった。海上自衛隊初の空母、『ほうしょう』をはじめ、『あかぎ』 『しょうかく』『ずいかく』を建造。アメリカも排水量15万トンの原子力空母『ユナイテッドステーツ』を就役させた。
2031年9月13日、第7護衛隊群の姿は鹿児島県奄美大島から西に200km、東シナ海の真ん中にあった。活発化する中国軍に対抗するため、極秘に派遣されていたのだ。
編成は、旗艦、航空母艦あかぎ。イージス艦もがみ型5隻[まつ、うみさき、うめ、きりさめ、おおたか]、まや型凡用護衛艦2隻[たかお、はつはる]、うんりゅう型補給艦ひりゅう、かつらぎ型原子力潜水艦おうぎ、の10隻だった。
しかしその第7護衛隊群に死の手が迫りつつあった。
遡ること数時間前、露、中、朝による大作戦が決行され、南西諸島に100隻を超える大艦隊が迫りつつあった。
第2章 台湾侵攻作戦
南西諸島侵攻隊とは別に、高雄及び新竹上陸作戦のため、中国軍機300機が台湾海峡上空を飛んでいた。しかしその編隊が、100Km離れた第7護衛隊群の旗艦あかぎのレーダに写っていたことは中国軍も思ってもいなかった。
『艦長』
『やはり通信不能です』
「強力な妨害電波により無線での通信不能です」
『衛生通信に切り替えます』
「繋がりません」
『レーダに反応あり』
『 台湾方面に向かっています。』
「距離30000」
『30分で会敵します』
『味方識別信号応答なし』
「中国軍機と思われます」
『沖縄のラジオを傍受しました』
「米軍基地に対して大規模な攻撃が行われている模様です。」
『『偵察機を飛ばせ』』
『了解、B-35偵察小隊を沖縄方面に向けて派遣します』
『至近距離レーダに反応あり』
『時速…ここれは』
『『なんだ』』
『時速…4800km』
『ありえない』
「正体不明高速機接近中」
「3分で会敵します」
『我々は防衛出動の命令を待っていられない』
『通信不能により独自に自衛権を行使する』
『『戦闘用意』』
あかぎの至近距離レーダが捉えたこの機体こそロシアが誇る航空機会社MiGと中国空軍が共同開発したMiGー187だった。
最大速度マッハ4.5、武装は超音速800kgミサイル6基、旋回式12.7mm機銃12丁、特殊蛍光弾3発、そして反応核ミサイル2基だった。
全長50m、最大幅60m、8発。無尾翼式の前翼可変式で、対空、対潜、対艦、対地攻撃とあらゆる戦闘が可能の戦闘爆撃機だ。コードネーム[ウェイブ]。
沖縄の米軍基地撃滅作戦の支援として付近の与那国島や奄美大島、沖永良部島、宮古島の自衛隊排除を命じられた部隊と合流するため沖縄方面に
極秘に向かっていた機体だった。そしてこの機体が第7護衛隊群に遭遇したことにより戦局は大きく変わっていくことになったのである。
第3章 奄美大島沖空戦
MiGー187が沖縄方面に向かっている頃、空母あかぎからは新型戦闘機F-35 12機が発艦していた。また偵察小隊2機も発艦していた。あかぎはほうしょうと同型で、搭載機はF-35D 28機、SH-60K 8機、V22オスプレイ4機、所属は航空自衛隊だ。場合によってはCH-47JやUH-1J、AH-1Sなどの、陸上自衛隊機も搭載することがある。
『迎撃用意』
「高速飛翔体接近中」
『ミサイルです』
墜落するF35…炎上するあかぎ。そして沈没するまつ。
戦闘は数分で終わった。対地攻撃ミサイルを搭載したMiG-187だったが、果敢にも第7護衛隊群に戦闘を挑み、もがみ型護衛艦2隻[まつ、おおたか]を撃沈。F35を7機を撃墜し、空へ散った。しかし第7護衛隊群に与えた被害は甚大で、きりさめ、はつはるが大破、赤城が小破した。死者128人、負傷者256人、行動不能艦2隻という有様だった。
その頃、南西諸島侵攻隊の、中露軍機は、MiG-187その通信が途絶したことに危機感を募らせていた。
『为什么和Wave的通信中断了?』
『可能被击落了...』
『什么!?』
『Мы находимся под следствием』
『被認為是敵直升機的機影正在接近中。』
『導彈要來了!』
MiG-187との通信不能により、南西諸島侵攻隊は、自衛隊の航空攻撃を防ぎきれず、壊滅していた。
重苦しい空気に包まれた司令室に報告が届く。
伝達員が、司令室のドアを開けて入ってきたのだ。
『艦長』
『宮古島駐屯陸上自衛隊ミサイル大隊と通信が取れました。』
『それによると、敵上陸部隊は現地部隊の攻撃と、我々の偵察隊の攻撃により壊滅、撤退している模様です。』
『偵察機からも同様の情報が入ってきています。』
『よし、尖閣諸島海域へ突入、南西諸島へ向かう編隊を我が艦隊に引き寄せるぞ』
(the result of this war Japan wins)
こう書かれた旗があかぎに掲げられた。
しかし、今日の勝者が明日の勝者とは限らない。
第4章 台湾海峡海戦
戦闘不能艦はつはる、きりさめを率いてうみさきは、沖縄への帰路についた。
また、おうぎは東京に向けて情報伝達の旅に着いた。そのため第7護衛隊群は4隻になってしまった。
『艦長、やっぱりここにとどまって援軍が来るのを待った方が良いのでは』
『確かにそうだな』
『一応、うみさきを経由して鹿児島に連絡はあと二時間ほどでできます、』
『そうだな、待つことにしよう』
2時間後...
『通信繋がりました』
『ただいま第2、3、4護衛隊群の合同部隊がこちらに向けて向かっている模様です。』
しかし第8護衛隊軍との通信が取れていないとのことです。
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