第75話

「うん…でも、いいの。

 彼のミッションが、上手く行けば……」


 今晩きょう…英智が、帰って来る。


 定時退社した宇多子は、帰宅後すぐに、食事と風呂の用意をして―服を脱ぎ、全裸で彼を待つ……


 …ガチャ、カチャリ。


 英智が、玄関ドアを解錠し―スーツケースを引いて、三和土に立つ……


「………」


 無表情の、英智…宇多子は努めて、言葉を掛ける。


「…お帰りなさいませ。

 御主人様…」


「………」


 彼は、依然として無言だ…彼女は、次第に必死になる。


「お食事も、お風呂も―

 あ…」

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