第21話

手を繋ぎ、あぜ道を歩いた帰り道


頭上には幾千もの星が瞬き


夜に沈んだ足元を朧げに照らしている




『月が綺麗ですね』


『私、死んでもいいわ』




はて、誰の言葉だっただろう


二人は戯れるように笑った


クスクスと頬を寄せて


朱に染まった頬を誤魔化すように肩を揺らした


二人が愛を紡ぐにはまだ年若く


吐いた戯言にさえ輝く夢を見る



少女は願う


どうか、どうか、神様よ


芽吹く想いを星空に馳せ


少女は静かに、臆病な戯言を抱き締めた

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