第47話
「というより、私の見解なんですけどね。」
表情を硬くした蝶に掛かったのは、土方のとげとげしい言葉では無く、和かに紡がれる沖田の言葉だった。
「貴方の戦い方に違和感を感じていました。貴方の剣先は、常に急所を狙っていた。普通に剣術や戦法を習うだけなら、そんな必要無い筈ですよね。」
「…つまり、確実に相手を殺す為のやり方だった、という事だ。お前、その類の仕事か?」
沖田と斎藤。
彼女の池田屋での暴れっぷりを直に見た二人が各々の思いを話す。
他はそれを静かに聞いていた。
「話は粗方聞いたが、どうもお前は手裏剣だの苦無だので戦ったらしいな。普通の侍がそんなの持ってるとは思えねえ。しかも、この二人の話が正しいなら、」
「…」
「お前、京に人殺しにでも来たんじゃねえのか。」
一瞬の静寂の後、その場は騒然となった。
「なっ、えぇ!?」
「そそそそそそうなんっすか!?」
「…何を根拠にそんなこと。」
周りがざわめく中、当の本人は冷静だった。
しかし、それは怒りの混じった声だった。
「以前、お前は京には長居するつもりは無い、と話していたな。それは、ある目的を果たすためにわざわざ京へやって来た。そういうことじゃねえのか?」
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