第31話
二階へ行くと、そこは既に生存者はいなかった。
耳を澄まし、微かに一番奥の部屋から音がする事を確認する。
それが沖田だと確信すると、蝶は死体を避けながらその部屋を目指した。
「っはあ…はぁ…」
「っ…もう終わりかよ。」
部屋の手前まで来ると、二つの声がはっきりと聞きとれた。
沖田の荒い呼吸の後に、他の誰かの笑ったような声が聞こえる。
それを聞く限り、相手が一人であること、そして、沖田が劣勢であることが分かる。
どちらも、蝶の予想外だった。
沖田は、新撰組随一の剣士と謳われる男。
その男が、一人の相手に苦戦しているとは…。
かなりの体力を消耗していると勘づいた蝶は、走り出した。
ばんっと襖を開く。
目に飛び込んできたのは、刀を杖にふらふらと立つ沖田と、刀を振り上げた男の姿だった。
「沖田っ!」
男が、刀を振り下ろす。
ザクッ
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