本格派ファンタジーの新星現る!世界観の作り込みが半端ない
- ★★★ Excellent!!!
前日譚から丁寧に描かれる世界観の構築力が素晴らしい。
「煌炎の魔女」マルゼスに育てられた少年フラムが破門されて旅立つ、という王道的な導入ながら、魔術体系や政治情勢の設定が非常に練られています。特に「アトマ」という魔法システムや聖伐教団の階級制度など、細部まで作り込まれた世界観に引き込まれます。
文章力も高く、キャラクターの心情描写が丁寧。フェレシーラとの出会いから村での交渉まで、緊張感のある展開が続いて飽きません。フラムが師匠の威光を借りて村長を説得するシーンは、少年の必死さと狡猾さが両立していて印象的。
長編の序盤ということで今後の展開が非常に楽しみ。本格派ファンタジー好きには間違いなく刺さる作品です!