第7話

サァッと血の気が引いていくのを感じる。

顔だけ振り向けば、いつもの飄々とした表情でなく暗く澱んだ瞳とかち合った。


「じょ、冗談ーー」


「翼ちゃん、ちゃーんと感じてね。たっぷり気持ちよくさせてあげるからさ」


私の言葉を遮り、口許にだけ笑みを浮かべた男に声にならない悲鳴を上げたのは直ぐだった。





***



「やっああ、んんや、あっ、んんん〜!!」


出したくもないのに声が出てしまう。

尋常ではない程の快感が身体中走り、頭が変になりそうで。


快楽も過ぎると暴力と一緒だ。



「翼ちゃん感じ過ぎじゃない? もうこんなビショビショになっててさぁ」


「っ、んん、ひっう、あっ、」


クスクスと笑い、男の長い指が私が感じる箇所を悪戯に触れる。



「まだ駄目だよ。翼ちゃんの全て俺のものなんだから、早く分からせてあげないと。聞き分けのない翼ちゃんにちゃーんと教えてあげる。」


まだまだ終わらないこの狂った行為に、意識を飛ばしたくなるのに。それを許さないとばかりに、快楽によって無理やり戻される。


助けて、なんて。

求めたって助けてくれる人など無いという事実に、絶望感しかなかった。

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いつの間にか囚われていたようです るい @korohana

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