†闇の世界のお姫様†

第31話

これは、闇の中にひっそりと・・・

生きるお姫様のお話・・・

静かな暗闇の中で過ごすお姫様・・・


彼女は過去は夢見る希望のお姫様・・・


そう。夢がただの理想にすぎない・・・

希望の背中併せは絶望・・・

それを知ってしまった彼女は・・・


いつの日からか、闇の中で息をし眠る様になった・・・


希望は光。照らされた希望には・・・

影が出来、それが絶望と化す・・・

そう。希望を抱くと、絶望を知る。と・・・


それを知った彼女は、いつからか・・・


暗い。暗い。静かな闇の中で息をし・・・

決して希望の光の無い絶望の世界で過ごす・・・

彼女は笑う。『希望もいつかは絶望になる。』と・・・


夜な夜な、暗い星すら見えない月夜の下で・・・


彼女は月に、ただ問いかける・・・

『希望の光をください。』と・・・

『絶望の影の中です。』と・・・


月明かりに照らされ、彼女の影が出来る・・・


そう。希望は彼女であり・・・

絶望も彼女・・・

希望の光には、絶望の影・・・



静かな闇の中で、今宵も彼女は月明かりに照らされ、静かに絶望の影を作り出した・・・


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