第52話
久しぶりに実家に帰ってきた私は、机に置いてあるスケッチブックを開いてみた。絵が好きだった私は気に入った場所や行った場所をよく描いていた。もちろんお兄ちゃんと行った場所も。最後のページを開くと
皐月、誕生日おめでとう。驚いたか?
スケッチブックなんだけど実は忘れてることに気づいてました。すみません。
なので俺が取りに行くのが正解です。
周りにシスコンだと言われようとも俺は妹が大好きだ。
皐月味方はここに一人いるぞ。
またこうやって旅行しような。 兄より。
本当だったらここから話が盛り上がったかもしれないのに。こうやって改めて見るといいお兄ちゃんだったんだなぁ。ここにもしお兄ちゃんがいたなら
「泣いてるのか?笑ってるのか?どっちだよ」
そう言ったはず。そう考えてる私が面白かった。
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