平成19年1月10日会合 亀谷 功 

とある怪談話が集まるネット掲示板から抜粋。



◼️◼️市▲町にある公園には、首吊り自殺した幽霊が出るとの噂が流れている。

その幽霊は敷地内のトイレに出ると言われており、心霊スポットとして肝試しに来る人も少なく無い。

その公園での怪談である。


ある日、公園の向かいにあるビルで勤めていたRさんは事務所で夜遅くまで残業をしていた。

一息つくために窓を開けて、空気を入れ替える。

昼間とは違い、窓から見える公園は真っ暗で静かだった。

見える光は公園に入ってすぐ右隣にあるトイレの明かりと、公園の奥にある石段を昇り切った所に設置されている街灯のみである。

しばらくぼーっとしていると、公園に1人の男性がやってきた。

その男性はカメラを持って、トイレ内に入っていった。

(幽霊の写真を撮ろうってんだな)

Rさんはそう考えながら、男性がトイレに入るのを見送った。

その後、石段を昇り切った街灯の方に目を向けると奇妙な事に気づいた。

街灯の横にある小さな祠が開いている。

石段に目を向けると、何やら小さな異常に痩せ細った少年のようなモノが石段を降りている。

全身少し紫がかった青色で、一段降りるごとによろめいている。

トイレの方を見ると、男性が丁度公園から出る所だった。

公園から出て行った、男性を石段の途中でそのモノは立ち尽くして見つめると消えた。

気づくと、祠も閉まっていた。


それ以来、何があってもRさんは公園に足を踏み入れた事はない。



恐らく、会長が話をしていた祠に関する事象の方だと思われる。

よって、正式に記録を残す事と、会に再登録する事を希望する。

※亀谷さんの98話目で発見、登録。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

(最新の都市伝説を集める会)による議事録 デンコウさん @naojapan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ