第10話 崩壊する世界1


「いやあ!!」

「助けてぇ!」

「おとぉさん!」

「なぜこうなった」

「おかあさん!!」

「よめだけもあが」

「こんなはずでは」

「ああ、わたしたちのせいか?」

「違う」

「ギャアアアア」

「そんな」

「娘だけでも」

「成功した」

「お偉いさんは何してやがった!」

「そんなことあるわけないじゃないですか!!!」



「ああ、私の国が壊れる」



「世界も壊れる」




「何が正解だったんだ」




「あれはなんなんだろうか」


「陛下」


「あれははやくないが…」

「陛下!!!」


陛下と呼ばれる初老の男はこの数時間で更に老けたように感じられた

「おお、どうした?」

「支度を…」





「ならん」

「いえ、してもらいます」

「ならん!」

「転移の魔道具をつかえばすぐでしょう」

「ならんと言っておろうが!!」

「恐れながら陛下、国の象徴である陛下を失うわけにはいけません」

「宰相、間違っておる!!国とは、象徴も確かに必要だが民なくして国などあり得ん!!」


陛下の後ろから顔を隠した者が現れ陛下を気絶させる


「そういう人だから臣下の私たちは貴方に生きてほしいのです」


転移の魔道具と呼ばれるそれは2つあった


「それでは、起動しよう」

「陛下を頼みます」

「承知。」



「……行きましたか」


「おい!!!!!」

「開けろ!!」

「責任を取れ!!」

「なんてもん刺激しやがった!!」

「私たちだけでも助け」

「ふざけんな!」

「あそこに行け!!」

「俺たちを巻き込むなんて!!!」

「金ならある。助けろ」

「何であれがこんなにも早くに!?」

「研究所が刺激を与えたんだよ!!!」

「逃げろ‼」


「死にたくない」

「なんでだよぉ」

「おお、神よ」









その日その国はその世界から消えた

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